コラム

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犬の皮膚炎(マラセチア性皮膚炎)

2016年10月21日(金)

カテゴリ:内科

膿皮症と同じように、常在菌が皮膚で異常に増殖することによって起こる皮膚炎に『マラセチア性皮膚炎』があります。
「マラセチアM. pachydermatis」は酵母真菌の一種で、正常な犬の皮膚や粘膜にも付着しています。
マラセチアは脂っぽいベタベタした皮膚を好みます。シーズー、レトリバー、コッカースパニエルなどの犬種ではよく見られます。また、マラセチアはよく外耳炎の原因にもなります。マラセチア性皮膚炎では、ベタベタした茶色のフケ、皮膚の強い赤み、独特なニオイが特徴です。
診断は、病変部の皮膚をスライドガラスに押し付け、染色した後、顕微鏡で見てマラセチアの菌体を確認します。細菌感染と同時に起こっていることも多くあります。治療は、シャンプー療法や抗真菌薬の塗り薬が有効です。重症の場合は、飲み薬を使用することもあります。

犬の皮膚炎(膿皮症)

2016年10月21日(金)

カテゴリ:内科

犬の病気の中でも特に頻度の多い病気として、皮膚炎があります。
その中で最も多いのが『膿皮症』、つまり細菌感染による皮膚炎です。
その原因となる細菌は多くが「表皮ブドウ球菌S.intermedius」というものです。(ただし、すでに抗生剤による治療を繰り返している場合は、他の菌種が増えていることも多いです。)この細菌はもともと皮膚の常在菌で、正常な犬の皮膚や粘膜の上に付着しています。正常な皮膚にはバリア機能があるため、この細菌が通常皮膚の中に入り込むことはありません。しかし、何らかの理由で皮膚のバリア機能が弱まると、この細菌が皮膚の中や表面で増殖し、炎症を引き起こします。皮膚が赤くなったりフケが出たりして、かゆみが出ます。アトピー性皮膚炎などが原因で皮膚が弱くなっている場合も、高い確率で細菌感染を伴っています。こういった場合は注意が必要です。感染の徴候を見逃さず、抗菌治療をきちんと行うことが大切です。

治療は、抗生剤や抗菌シャンプーを使用します。抗生剤は2~4週間またはそれ以上投薬を継続する必要があります。早期に投薬をやめてしまって再発を繰り返すと耐性菌を発生させる原因となります。自宅での投薬が難しい場合は、注射により2週間効果の持続する動物用抗生剤もあります。
抗生剤を投薬しても皮膚の状態が良くならない場合は、抗生剤の効かない耐性菌の可能性があります。細菌を採取・培養して、効果のある抗生剤を選択する検査を行います。
シャンプーは、皮膚の状態に合わせたものを使って週1~2回行い、皮膚炎がおさまってきたら回数を減らしていきます。